サクラ咲ク科学

生物の雑学
近所の桜は葉の方が目立ってきた。
350日ほど耐え凌ぎ、短期集中で咲き誇る。
そしてその姿は主張しすぎない。
まさに日本人好みの性格である。
そんな桜、1月には日本気象協会から開花予想が発表される。
お花見をする人も関連の商売をする人も注目することになる。
そもそもどうやって予測しているのか。
今日はそんな話。
実は400℃の法則というものが存在する。
2月になってから1日の平均気温を積算していき、400℃を超えた時点で咲くというのだ。
経験則であり理論的に証明されたものではない。
科学的にみていこう。
まず7月には翌年に向けて花のもととなる花芽が形成される。
これはフロリゲン(FT)と呼ばれる遺伝子が茎頂に運ばれることで起こる。
このFTが日の長さと温度により制御されているのだ(1。
さらに踏み込むと、FTを制御する2つの因子として
FLC遺伝子とCOタンパクがあり、各々温度と光に影響している。
いろんな説が書かれているが、科学文献をもとにまとめると下のようになりそうだ(2-3。
イメージ図:開花関連物質の年間推移
7月には花芽が形成されているため秋でも開花できるが、
あえて抑制して春に咲いていることがわかる。
そのため例えばFLCが何らかの原因で発現しなくなると(FTが抑制されず)秋に狂い咲きが起こるし、
暖冬でも抑制が早く弱まり開花も早まる。
これは環境変化に弱いように見えるが、柔軟に対応しているとも捉えることができる。
にしても開花メカニズムはかなり複雑だった・・・
1) Jurgen H, et al. J.化学と生物 51; 782-784 (2013)
2) http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/1102plant_science/r1102_gotou.html
3) Akiko S, et al. Nature communications 7; 1-8 (2013)

【~12畳用】【正規品】SHARP(シャープ) LEDシーリングライト DL-AC501K [さくら・調色・調光モデル][天井照明]【メール便不可】

価格:22,300円
(2016/4/15 00:58時点)
感想(10件)

タイトルとURLをコピーしました