猫大好き。でもアレルギー。

生物の雑学
いつも定位置にいる猫の横を通るのが
私の通勤時の楽しみになっている。
これくらいの距離がよい。
猫カフェに行くと鼻水が出てくる。
そもそも猫の何がアレルギーなのか??
そこで今日は猫アレルギーの話。
生物には細菌やウイルスを排除するための免疫システムがある。
この免疫システムは特定の物質に対し過剰に反応する場合がある。
食べ物や花粉など様々なアレルギーがあるが、
その原因物質となるのはそれに含まれる特定のタンパク質であることが多い。
猫アレルギーの場合、
猫からの分泌物に含まれるタンパク質Fel d 1(脂)とFel d 4(唾液)が原因となる。
このFel d 1がアレルギーを引き起こすメカニズムは
Clare Bryant教授により比較的最近報告された1)。
【報告内容ざっくり要点】
Fel d 1はダニアレルゲンDer P2と同様に受容体TLR4とTLR2が関係することが知られていたが、
Fel d 1はDer P2と異なりTLR4と安定に結合できないことは長く謎だった。
(わかったこと)
・Fel D 1 はTLR4と結合するLPSと結合することでアレルギー反応を起こしている
・犬アレルゲンCan f 6 も猫アレルゲンFel d 1にとても似た性質を持っている
免疫システムは非常に複雑で、生物のしくみは知るほどに感心する。
一応猫好きだが猫アレルギーの人のために、
猫アレルギーがましな種類を上げておく。
 ・ジャバニーズ
・ベンガル
・ロシアンブルー
・サイベリアン
・オリエンタルショートヘアー
ちなみにオバマ大統領は犬アレルギーの娘さんのために
ポヂュギース・ウォーター・ドッグというアレルギー症状が出にくい
犬を飼っていることが有名である。
1) Jurgen H, et al. J. Immunol. 4; 1529-1535 (2013)
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