ちいさい磁石みつけた

自然の雑学

気になることがあっても眠気に勝てず

ブログの題名に反した生活をしてきてしまった。

もうこれ以上1秒たりとも虚偽の題名を使い続けることは心苦しいので早速本題に入る。

磁石をSとNに割っても2つの磁石ができる。(下図)

では繰り返し割っていくと、どれくらいの大きさまで磁石でいられるのか。

小学校の時に不思議に思っていたが、結局 答えは出ずにいた。

一昨日公園にいた小学生同士の「もう冬休みの宿題全部やったし」という会話が私の耳に入り、

何故か急にあの時の謎がフラッシュバックしてきた。

ということで今日は最小の磁石について。

まずは磁性について書きだそう。

世界はいきなり原子レベルの極小サイズとなる。

原子は下図のように原子核の周りを負の電荷をもつ電子がまわっている構造をしているが、

電荷をもつものが円運動をしているため、磁界が発生している。

そう、原子1個が最小の磁石なのだ。

1文で終わってしまった。

ちょっとがっかり感があるので、もう少し違う視点から考えてみる。

世界をもう少しサイズアップしてみる。

鉄くぎなど磁石にくっつくものは

マイクロサイズの 同じ方向の磁場を持った磁区(Magnetic domain)*を形成している。

磁区を1個の磁石と見立て、下図のように表しておく。

 *実際はこのような単純で規則正しい形状ではなく、表面に垂直な矢印ができないような形をとっている

 *磁区同士の境目である磁壁は可変である

磁区はそれぞれバラバラの方向に磁界を持っており

SとS、NとNが隣り合わないように(全体としてエネルギーが小さくなるように)なっている。

しかし強力な磁界にさらした場合、磁界がそろい磁区がなくなる。

鉄くぎなんかは磁界がなくなるとまた磁区ができるが、永久磁石はもどらないのである。

これは結晶の格子構造に工夫がされており、

磁極の向きが動きにくい構造になっているからである。

以上のことから、磁区を保持できる最小のサイズが

最小の磁石となるといってもいいだろう。

結晶格子の最小単位が、最小の磁石と考えると、サブナノ程度になるのだろうか。

もはや原子1つという結論と変わらない気もするが。

ちなみに、調べてみた結果8nmの磁石が作られていた1)。

地球も永久磁石ではないが磁性をもっている。逆に最大のものってどれくらいなんだろう。

気になる。さて、ちょっと寝よう。これはまた来年に持ち越しだな。

それではよいお年を!

1) Ohkoshi,S, et al. Scientific reports. 5; 1-9 (2015)

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