泡立たねえ石鹸はただの石鹸だ

製品の雑学
 
うちの洗面所にある手洗い用の固形石鹸が全く泡立たない。
泡立ってくれないと洗った感じがしないが、
その場合、実際に洗浄力が低いようだ。
今日はそんな石鹸について。
まず、石鹸で汚れを落とす原理を先に説明しておこう。
石鹸には界面活性剤が含まれており(15/02/27記事参照)、その特性がうまく利用されている。
簡単に下図に示した。
まず石鹸中の界面活性剤が水に溶け、
それが手の表面にある汚れを浮かすのである。
界面活性剤となる高級脂肪酸は水に溶けにくく、
通常金属塩(ナトリウム塩やカリウム塩)の状態で使用されている。
※ここがポイント
本題はここからである。
なぜ泡立ちにくくなるのか。
調べてみると、複数のサイトに次のような理由が書かれていた。
「脂肪酸ナトリウムのナトリウムは水に溶けやすいが高級脂肪酸は溶けにくい。
長期間水場に置いておくと、ナトリウムだけが溶けてなくなるから。」
なるほどそういうことか。
っておい、その理屈ならもとから泡なんかできやしないじゃないか。

金属塩になってるんだってば。
実際はどうやら水道水に含まれるカルシウムと反応し、
不溶性の脂肪酸カルシウムになってしまっているようだ。
まあ、確かに「脂肪酸が溶けずナトリウムは溶ける」という形にはなるが、なんだかなー・・・
この場合表面付近のカルシウム塩がなくなれば良いので、
表面を削れば泡立つはずである。
実際やってみると、確かに泡立つようになった。思ってた以上に削ったけど。
ちなみに泡は下のような構造になっている。
泡立たない=界面活性剤が少ない=洗浄力が小さい という構図になる。

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